
「エコキュートを導入したのに思ったより電気代が下がらない」とお困りではありませんか。エコキュートを有効に活用するためには、ただ使うだけではなく、賢い使い方を理解して実践することが大切です。本記事では、エコキュートを賢く利用する節約テクニックを詳しく紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
エコキュート使用時に電気代が高い場合の原因
エコキュートを導入しているにもかかわらず電気代が高くなってしまうケースには、いくつかの共通する原因が存在します。本来、エコキュートは電気料金が安い夜間にお湯を沸かすことで光熱費を抑えられる省エネ機器ですが、使用方法を誤るとその効果を十分に発揮できません。
原因その①ピークタイム中にお湯を沸かしている
エコキュートを使用している家庭では、昼間の電気料金が高く、夜間の電気料金が安く設定されている「季節別時間帯別電灯契約」を結んでいることが多いです。
しかし、昼間にお湯の「沸き増し」をしてしまうと、割高な時間帯に電力を消費することになり、結果として電気代が跳ね上がります。昼と夜の電気料金の差は2〜5倍にもなるため、タイミングを間違えると大きな出費になります。
原因その②エコキュートの節約モードを活用していない
主要メーカーのエコキュートには、過去の使用状況をもとに最適な湯量を判断する「おまかせ節約モード」などの省エネ機能が搭載されています。例えば三菱電機では、過去2週間の使用実績を学習し、自動で適切な湯量を沸かす機能があり、日立やパナソニックでも似たような機能が用意されています。
こうした機能を適切に使えば、余分なお湯を沸かさずに済むため、無駄な電力消費を抑えることが可能です。ただし、節約モードによっては湯切れを起こし、結果として昼間に再加熱する必要が出てしまうケースもあるため、季節や家庭の使用状況に応じて調整が必要です。
原因その③ピークタイム中に他の電化製品を多く使用している
また、ピークタイム中に他の電化製品を多く使用していることで、電気代が高騰している可能性もあります。エコキュート以外にも電力を大量に消費する家電製品は多く、例えばドライヤー、電子レンジ、エアコン、アイロン、炊飯器、乾燥機などが該当します。これらを昼間の高額な時間帯に使用することで、全体の電気代が大幅に上がってしまうのです。
エコキュートの賢い使い方・テクニック
エコキュートの性能を十分に活かすためには、使い方や電気契約の内容をしっかりと理解し、適切に運用する必要があります。
夜間にお湯を沸かす
まず、電気料金が安くなる夜間の時間帯にお湯を沸かすことが基本です。エコキュートの多くは「季節別時間帯別電灯契約」といった時間帯によって電気料金が変動する契約を前提にしているため、昼間に沸き増しなどを行うと高い電気料金が発生します。
したがって、夜間にまとめて沸かす設定にすることが重要です。
自分に合ったプランを選ぶ
また、自身のライフスタイルに合った電気料金プランを選ぶことも節約につながります。プランによって夜間の安い時間帯が異なるため、契約中の電力会社に確認して、最適なプランに見直すことをおすすめします。
高温足し湯を活用する
お風呂に関しては、節約のために「高温足し湯」を活用するのが効果的です。自動保温や追い焚きはタンク内の湯量を消費してしまうため、タンク内のお湯を温度調整のために直接足す方法のほうが効率が良いとされています。
さらに、使い終えた浴槽の湯は洗濯に再利用するなどの工夫も効果的です。
昼間の湯切れを避ける
湯切れによる昼間の沸き増しを避けることもポイントです。事前に湯量の設定を調整し、必要なときだけ追加沸き上げするなど、ピーク時間帯を避けた運用が求められます。
また、メーカーごとに搭載されている節約モードを活用することで、無駄な電力消費を抑えることができます。
他の家電の使用タイミングを考える
さらに、他の家電製品の使用タイミングも重要です。電気代が高くなる日中は、スマホ充電や炊飯などをなるべく夜間に行うことで、電気代全体の節約になります。
温度設定の調整
タンクの設定温度や給湯温度の調整も効果的です。夏場は湯量や温度を下げて余分なお湯を作らないようにし、適正な温度に設定して使うことで効率が良くなります。
とくに沸き上げ温度を50℃に設定し、蛇口側で水を混ぜることで実用温度を保ちつつ湯量を抑える方法も有効です。
休止モードを活用する
長期間使用しない場合は、エコキュートを「休止モード」にしておくことも忘れてはいけません。また、自動沸き上げ機能や長時間の保温設定は不要な電力を消費するため、使用状況に応じてオフにするのが望ましいです。
まとめ
エコキュートは、省エネ性能が高く電気代の節約に貢献する優れた給湯機ですが、その効果を最大限に発揮するには賢い使い方が不可欠です。電気代が高くなる具体的な原因としては「昼間の沸き増し」「節約モード未使用」「他家電の同時使用」などがあります。それらを避けることで、より電気代の節約ができます。夜間の安い電力を活用することや、自分に合った電気プランの見直し、高温足し湯の活用、湯切れの防止、温度設定の調整、そして休止モードの活用など、実践できる節約方法はさまざまです。エコキュート本来の省エネ効果をしっかりと引き出したい場合は、これらのポイントを意識して運用を見直すことで、無駄な出費を抑えながら快適な生活を実現できるでしょう。






